走る研究者、踊る研究者。

数年前友人が、ゴリラの着ぐるみ・マスク姿でロンドン市内を走るチャリティ・ファン・ラン「the Great Gorilla Run」に挑戦することになり、そのスポンサーになったことがあります。スポンサーは事前に、応援する走者に金額を呈示、完走したら指定された団体(友人の場合は野生ゴリラの保全活動基金でした)にその金額を寄付するという仕組みです。

走者は健康や楽しみのため、という普段の目的に加えて、チャリティのために完走する、という大きな目標ができ、スポンサーもただの寄付ではなく、走者の健闘を応援しながらイベントを一緒に楽しめます(運動音痴の私でも大丈夫!)。日本でも、山中伸弥博士がノーベル賞受賞直前にiPS研究への寄付を募って走り、話題になった大阪マラソンや、東京マラソンなど、スポンサー制を導入するイベントが徐々に増えているようです。

さて、予算不足に研究者が悩んでいるのは日本だけではないようです。スペインのカタルーニャ州にある国際的バイオメディカル研究機関、IRBバルセロナの研究者たちが斬新な予算獲得キャンペーンを始めたというニュースが届きました。皆でCapital Citiesの「Safe and Sound」に合わせて踊る動画をYoutubeに投稿、視聴された回数が増える度に、スポンサーがアルツハイマー、癌、糖尿病の研究に寄付をしてくれるという趣向です。所長以下、白衣をまとった研究者たちが「未来の医療はここから始まる」と書かれたボードを掲げた子供たちを先頭に研究所の廊下で踊りまくるシーンは圧巻です。さすがはラテン気質!

Scientists at IRB Barcelona dance for cancer, Alzheimer’s and diabetes research
http://www.irbbarcelona.org/en/dance-video

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