プロジェクトの概要

ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)は、平成14(2002)年度に文部科学省の「新世紀重点研究創生プラン(RR2002)」を構成する国の委託事業として開始されました。政府の科学技術・学術審議会の答申を受け、世界最高水準の生物遺伝資源を整備するために、生命科学の研究に必要な遺伝資源などの収集・保存・提供のシステムの確立を目指して、2022年度から始まった第5期NBRP(2022年度~2026年度)が進行中です。そのなかで「ニホンザル」は「中核的拠点整備プログラム」の一つとして京都大学ヒト行動進化研究センター(代表機関)、自然科学研究機構生理学研究所(分担機関)が共同で事業を進めています。

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ナショナルバイオリソースプロジェクトの目的

ニホンザルは優れた認知能力、穏やかな気質など、高次脳機能研究に適した特性を有しています。本プロジェクトの目的は,このようなニホンザルを飼育下で繁殖し、病原微生物学的に安全で、馴化の進んだ実験用モデル動物として,国内の研究者へ安定的に供給する体制を構築することです。

事業推進のための4つの柱

1. 研究用ニホンザルの繁殖・飼育事業
2. 研究用ニホンザルの供給事業
3. 研究者への実験動物福祉と動物実験の適正化の啓発、一般への情報発信
4. ニホンザルに関する種々の基礎的データの蓄積(解剖学、生理学、分子生物学、生化学、獣医学)

事業推進の4つの柱

事業推進の4つの柱

将来の目標

将来に向けて、サルの繁殖施設の拡充と多くの研究者へ安定して供給ができる体制作りを行っていかなければならないと考えています。また、実験動物としての質の向上、人への馴化がし易いといったような、研究用モデル動物としての付加価値をつけていくことも重要な目標です。